転職サイトガイド(シニア編)

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: hello-i-m-nik-MAgPyHRO0AA-unsplash2-1024x685.jpg

転職サイトはいろいろあります。たくさんあります。別の記事で、転職サイトは

  1. 大手サイト
  2. 業種・職種特化サイト
  3. シニア向けサイト

を利用せよ、というようなことを書きました。
それぞれ何が違うのか、解説していきます。

目次

大手サイト

大手の転職サイトです。来る人拒まず、オールジャンルオールジェネレーション。まずはこういうサイトに登録してみるのが良いでしょう。

とにかく情報の量が多いので、現在転職市場はどんな感じなのか、どういったジャンルの求人が多いのか、各社はどうやって人を募集しているのか、概況がつかめます。

さらにコンテンツが充実しているのも大手サイトの特長。履歴書をどう書いたらいいかとか、面接するときのマナーとか、職務経歴書入力ツールとか、便利なものが一通り揃っています。利用できるものはなんでも利用しましょう。

ただ、大手サイトの主力ターゲットは若い人です。僕の個人的な意見では、20代から30代半ばくらいまで、というイメージです。

いま、転職市場というのは拡大傾向にあって、業種特化や職種特化、年代特化と行った細分化が進んでいるフェーズにあると思います。ということは、逆に大手サイトでは、まだそういった細分化がされない、ポテンシャル重視の若い人をターゲットにした採用活動が行われているのではないでしょうか。

採用する側から見た大手サイト

実際に自分が採用する側に回ったときに、大手サイトに登録している転職希望者の情報を見る機会がありました。数は多いけれど、なにかに特化した人、尖った人、一つの分野を極めた人は目に止まりませんでした。

採用する側から、大手サイトと他の転職サービスを比較したときに大きく違う点が、料金です。

主に、大手サイトは情報掲載期間で料金が決まります。3カ月でいくら、という感じですね。転職エージェントは転職が決まった人の年収の何割、という感じですし、職種特化サイトでは一人決まったら何十万円、というような定額の場合もあります。

採用する側にしてみれば、同じ人を採用するのでも、どこ経由で採用したかで支払うお金が変わってくるわけです。

つまり、大手転職サイトで採用するのが一番費用対効果が高い。

大手転職サイトには、「とりあえずなんとなく転職」みたいな感じで登録している人もたくさんいます。というかそういう人がほとんど。気合を入れて職務経歴書や自己PRを作り込んでいる人はそうそういません。

もしあなたが転職エージェントと面談して履歴書や職務経歴書の書き方を教わったり、じっくり考えた自己PR文を完成させたり、きらびやかなポートフォリオを作ったりしたのなら、それをぜひ大手転職サイトにも掲載するようにしてください。

大手転職サイトでそこまでパワーをかけて自分をアピールしている人はあまりいません。だから目立ちます。目立つと採用担当者が「こいつを呼んでみるか」という気分になるかもしれない。

目立つことはいいことです。目立って嫌われる、いわゆる「悪目立ち」することも考えられますが、少なくとも「好かれるか嫌われるか」というセレクションに入ることができる。目立たなければ、選択肢にすらならないわけですから、目立ったほうがよいです。

もし同じくらいの評価の人がいて、片方が年収の何割が必要な転職エージェント経由、もう片方が追加料金不要の大手サイト経由だったら、大手サイト経由で採用する確率は高いです。逆に、掲載料金を払っているから、大手サイトで何人採用しないと割に合わない、みたいな考え方で採用担当者がジャッジしている可能性すら考えられます。

リクナビネクスト

https://next.rikunabi.com

大手中の大手ですね。情報量が多く、参考になります。
求人数は49,606件でした。すげー。
自分もまずここに登録するところから転職活動が始まりました。日記を見返してみると、15年前から利用しています。

エン転職

https://employment.en-japan.com/

「転職」で検索すると1位に表示されますね。女性向けの転職情報が充実していたり、転職ノウハウのページが見やすかったり。ただ求人数は6,051件と、リクナビネクストの5分の1くらいですね。

マイナビ転職

https://tenshoku.mynavi.jp/

新卒ではリクナビよりマイナビのほうがシェアが大きいらしいですね。転職の求人数は21,965件。合計が表示されていないので、凝集別に表示された数字を電卓で足しました。

デューダ

https://doda.jp/

求人数は117,825件。あれ、リクナビネクストより多いですね。でも中を見ていった限り、そこまで多い印象はありません。マイナビ転職より少ないかも。

ログイン不要で求人情報が見られる

大手サイトは、ログインしなくても会員登録しなくても求人情報が見られます。会員登録、ログインが必要なのは応募するときだけ。ですから、情報収集段階では会員登録せず、「これは!」と思った企業に応募するときになって初めて会員登録する、というスタンスで望んでもいいと思います。

それぞれのサイトで、求人数が多い職種や地域など違いがあると思います。どのサイトもデフォルトの検索条件は地域×職種×もうひとつ何か、という感じなので、ご自分がお探しの職種や地域を入力してみて、一番情報が充実していると思ったところにまず登録して、情報収集の基盤としてみてはいかがでしょうか。

業種・職種特化サイト

これはもうそれぞれの業種・職種によるので、どこがいいとかはわかりません。建設業なのか医療なのか、介護なのか小売なのかアパレルなのか。

僕の経験に合致する例を紹介すると、マスメディアンという転職支援サービスがあります。これは宣伝会議という会社が運営している、マーケティング・クリエイティブ職専門の転職サイトです。広告クリエイターとかメディア編集者、広報、マーケター向けのサイトです。あ、サイト見たらエージェントってかいてあった。

かつて、雑誌や書籍の編集者にとって職種特化の求人情報が載っているメディアと言えば、朝日新聞日曜版でした。いまはもう求人情報を新聞に求める人が少なくなっていません。たぶん新聞を購読している世代は、もう働いていないのでは?と思います。日経新聞デジタル版とかは除きます。

あと、エンジニア向けの求人情報が豊富なのがGREENですね。コレは確実。ま、そんな感じでご自分の業種・職種にあった転職サイトやエージェントに登録しましょう。

採用する側から見た業種・職種特化サイト

「最初から業種・職種特化サイトだけに登録すればいいのでは?」と思うかもしれませんが、すべての企業が業種職種特化サイトに求人情報を提供しているわけではありません。同じ会社で、総務も法務も営業もマーケターもメディア編集者も募集している、というような場合では、それぞれ全部の職種特化サイトを利用しているとコスト面で不利です。できれば大手にまとめて情報を掲載して、そこだけでまかなえればコスト面では一番有利です。

実際はそういうわけには行きませんし、特化サイトがない業種や職種だってあると思います。基本は大手サイトに求人情報を掲載して、ピンポイントで重点的にエンジニアだけ別のサイトを併用する、もしくはシニア向けサイトを併用する、そんなやりかたをしている会社が多いと思います。

もし、業種・職種特化サイトが複数あって、どこに登録しようか悩んだときはどうするか。

答えは「両方登録しましょう」です。

ひとつ、ふたつ登録するうちに、だんだん慣れてきますから、そんなに面倒でもなくなります。そもそも求人を出している企業側が、同じ情報を違うサイトに出していたりするわけですから、求職するほうも同じように自分の情報を違うサイトに登録して何もおかしいことはありません。

管理が煩雑になることは否めません。「これって一次面接だっけ?それともエージェントとの面談だっけ?」みたいに混乱するのは避けたいところです。僕の場合はエクセルで進捗管理していました。本職とやっていること変わりません。

そこは、自分で使っているツールや、慣れているアプリを使って管理するようにしていけばいいとも思います。昔と違って、応募(いまはエントリーというのかもしれませんが)がとても簡単になりました。各社ごとに履歴書や職務経歴書を手書きしていた時代と違い、いまでは「応募する」ボタンをクリックするだけです。気になったところはとりあえず応募する、みたいな感じになってきています。

企業側からすると、本気で応募してきたどうかわからないノイズが増えている、という側面もありますが、まあそれはしょうがないですよね。お互い様です。あとやっぱり、企業側のニーズにピッタリ合う人なんてなかなかいないわけです。ということは、こっちのニーズに合うピッタリ合う企業もなかなかないんですよ。それはちゃんと理解しておいたほうがいいです。もし「この会社の!この職種の!このポジションじゃないと!」というくらい絞れているんだったら、その会社に直接書類を送るのが一番効果的です。会社に求人のコストがかからないわけだしね。

ただそんな奇跡的な出会いは滅多にないでしょう。あんまり聞いたことないもん。だから、求職者も会社もあちこち情報を出して、最適解を探っているんだと思います。

シニア特化サイト

やっとシニアの転職っぽい話になりました。

ここ数年で、シニア向けの転職サイトやエージェントがかなり増えている印象です。自分もいくつか登録して利用しました。純粋に年代で区切っているサイトもあれば、ハイクラス転職に絞ったサイトもあります。いくつか紹介していきますね。

ビズリーチ

https://www.bizreach.jp

ビズリーチは「選ばれた人だけのハイクラス転職サイト」です。一番の特徴は、転職のために登録する人のために有料プランが用意されていることです。

「つうことはあれだ、利用する企業の方は無料なんだな」と思う方もいるかもしれませんが、そうではありません。あっちからもこっちからもお金を取るのがビズリーチスタイルです。

ちなみに僕は40代で2回転職しましたが、2回ともビズリーチ経由です。2回とも転職祝いのアンケートに答えてアマゾンギフト券もらいました。

最初に利用したときは、無料のお試し期間で転職が決定したので、有料プランは利用しませんでした。2回目は4カ月くらい有料プランを利用したかな。

無料と有料で何が違うのか、っていうことなんですが、有料だと募集企業の詳しい情報が見られます。無料だと、社名がわからなかったりします。なんだかよくわからない会社に、よくわからないまま応募することになったりします。

コレって結構ストレスです。なので「とりあえずお試しで」という気持ちならいいのですが、ちゃんと転職しようと考えているなら有料プランを利用したほうがいいと思います。転職が成功した暁には、アンケートに答えてアマゾンギフト券をゲットしましょう。いつもやっているとは限らないと思いますが、もしゲットできれば1カ月分の会費くらいは取り返せます。

ビズリーチの特徴は、うたい文句通りハイクラスの求人が多いところです。企業が採用する場合、年収の範囲を入力しなければならないんですが、最低が400万円です。いま日本人の平均年収って、400万円台なかばですよね。たしか400〜800万円が基本クラス的な分類で、800万円以上がプレミアムクラスみたいな位置づけです。

なので求人の内容もそれなりにレベルが高いです。20代のポテンシャル採用みたいなのはあまりなくて、ちゃんと結果を出してきている人、マネジメント経験がある人もしくはマネジャー候補を対象にした求人が多いですね。実際に、登録者の基本情報に「マネジメント経験」がデフォルトで入っています。しかも回答必須項目で、選択肢に「マネジメント経験なし」がない。ミニマムが「5人以下」です。

今見たら、希望年収の選択肢がミニマムで「600万円以上」でした。そこから3000万円まで100万円刻みで、その上は4000万円、5000万円。すげーなおいプロスポーツ選手かよ。

ということで、ビズリーチを利用するなら、マネジメント経験は必須、希望年収は600万円以上が目安です。40代50代のシニア層なら、結構当てはまる人は多いんじゃないでしょうか。

あとビズリーチの特徴は、企業だけではなくて転職エージェントも利用できるところ。転職エージェントじゃなくて「ヘッドハンター」という言い方をしていますが、パソナだのJACだのなんとかだの、そういった転職エージェントさんたちが自分たちが抱えている案件を登録して、応募を受け付けているんです。

転機

https://ten-ki.jp/

ハイクラス・エグゼクティブ向けのサイトです。案件の例が、年収1200万円〜3000万円で、取締役候補や海外工場長候補みたいなのが並んでいます。

一度登録したことはありますが、そのときはまたこのサイト自体が立ち上がったばかりで、あまり情報は得られませんでした。

特徴としては「転職」という言葉ではなく「移籍」という言葉を使っていること。あとは会員登録しても、企業の具体的な情報がわからないこと。

さらに「応募する」ボタンがない。「社長の右腕に立候補」コーナーには「立候補する」ボタンがあります。社長が面談を希望する場合だけ面談できるということですね。なので基本的には受け身で、オファーなりスカウトなりを待つスタイルです。

マイナビミドルシニア

https://mynavi-ms.jp/

塾講師、配送運転手、マンション管理、警備員など現業のお仕事が多いです。

デフォルトの検索が「エリア」「駅・路線」「働く時間」「スキル・資格」「活躍中の年代」で、業種や職種切り口ではありません。

FROM40

https://www.from-40.jp/

フロムエーっていうアルバイト情報誌がありましたね。多分関係ないと思います。自分が転職活動していたときは引っかからなかったので、最近できたサイトなのかな?

40代50代の求人情報満載!って言っていますが、転職コラムに「20代にピッタリの転職サイトを見つける方法」「30代が転職を成功させるために使いたい転職サイト」「20代におすすめの転職エージェント」みたいな記事が並んでいます。大丈夫か。

あと、転職体験談がトップページに3人分載っているんですが、全部年収ダウンしている。正直なのかなんなのか。まだそれほど事例がないのなら、載せなきゃいいのに。

という、まだまだこれから感がたっぷり感じられるサイトです。がんばれ!

シニアジョブ

https://senior-job.co.jp/

こちらは50代60代70代。なぜか歯科医師の求人が多い。あとは会計事務所とか建設施工管理とか、結構ジャンルが面白いです。というか偏りすぎ。業種職種がハマる人はいいかも。

シニア求人ナビ

https://www.seniorjob-navi.com/

こちらも50代以上向け。求人が多い職種は、家事代行、警備、販売接客、マンション管理、介護福祉。業務委託とアルバイト・パートがほとんどで、正社員の求人は数えるほどです。

採用する側から見たシニア特化サイト

これはもう明らかに2つに別れますね。

50代以上のほぼリタイア層の退職後を狙ったサイトと、現役バリバリのマネジメント層・エグゼクティブを狙ったサイトです。

シニアの転職のスタンスとしては後者が近いですよね。逆に前者は地方自治体がやっているシルバー人材センターとか、くらしのマーケットとかのニュアンスですよね。あ、ちなみにシルバー人材センターって、登録が有料なんですよ。仕事を依頼する側ではなくて、働くシルバー層がお金を払って登録するんだって。

マネジメント層やエグゼクティブを採用したい!というニーズはありますが、どうなんでしょう、もうポジションがしっかり決まっているなら、公募するより転職エージェントに条件を伝えて探してもらうほうが多いのかもしれません。

転職エージェントをあまり利用したことがない企業や、ポジションがしっかり決まっていなくて、能力やスキルセットで「じゃあうちの会社のコレをやってもらおう」みたいなことを考えている企業なら、ビズリーチを始めとするハイクラス向けの転職サイトが選択肢になるのではないでしょうか。

この中でちゃんと利用したことがあるのって、ビズリーチだけなんですよね。マイナビミドルシニアは、条件に合う求人がほとんど見つからなかった記憶があります。転機はサービスに登録しましたが、まだちゃんと稼働している感じじゃなかったかも。

というようにシニア向けと言ってもかなり対象としている層が異なります。ご自分でそれぞれのサイトの求人情報をご確認いただき、自分が求めている情報が掲載されているサイトを選んでください。あ、ひどく当たり前のことですね、これって。

まとめ

  • 大手サイトは登録不要で求人情報を閲覧可能。まずはリサーチ
  • 大手サイトの役立ちコンテンツは積極的に利用
  • 業種・職種特化サイトはあるだけ登録
  • シニア向けといっても内容はいろいろ
  • 真剣に転職を考えるならビズリーチ課金

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA